第7回栃木講演会「雪崩から身を守るために」《事前登録制》
参加登録受付中
第7回栃木講演会「雪崩から身を守るために」
【日 時】 2024年11月30日(土) 10:00〜18:00
【会 場】 宇都宮大学峰ヶ丘講堂
栃木県宇都宮市峰町 350
【定 員】180名
【事前登録状況】90名が登録済みです
【共 催】宇都宮大学農学部応用生命化学科生物有機化学研究室・南東北雪崩研究会・雪崩事故防止研究会
【申 込】
【プログラム】
司会:佐藤望(エフエム栃木)
10:00〜10:05 開会挨拶 増淵篤史(那須山岳救助隊、南東北雪崩研究会)
10:05〜11:05 「雪と雪崩の科学」(参考図書①)
勝島隆史(国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所)
11:05〜12:05 「スキーガイドの行動学〜雪崩に遭わないために、そして雪崩から仲間を救うために〜」
塚原聡(雪氷災害調査チーム、日本山岳ガイド協会、北海道バックカントリーガイズ)
12:05〜13:00 《昼休み》
13:00〜14:00 「雪崩の捜索と救助(サーチ&レスキュー AvaSAR)」(参考図書①)
中川伸也(雪氷災害調査チーム、日本山岳ガイド協会、natures.)
14:00〜15:00 「栃木のエアレスキューについて〜講演と実演〜」
栃木県消防防災航空隊 石原陽一
15:00〜15:10 【休憩】
15:10〜16:10 「梅里雪山(メーリーシュエシャン) 十七人の仲間を探して」
小林尚礼(なおゆき)(カワカブ会、京都大学学士山岳会、写真家)
《特集 那須雪崩事故》
16:10〜16:25 「那須雪崩事故の真相〜3被告に実刑判決」(参考図書③)
阿部幹雄(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム)
16:25〜16:35 【休憩】
16:35〜17:05 「17歳で亡くなった譲のこころを生きつづけさせたい」
浅井道子(那須雪崩事故遺族)
17:05〜17:50 「大田原高校山岳部の道しるべ」
高梨和幸(大田原高等学校山岳部顧問)
17:50〜18:00 閉会挨拶
飯郷雅之 (宇都宮大学教授)
阿部幹雄(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム)
- ※雪氷災害調査チーム:公益社団法人日本雪氷学会 北海道支部 雪氷災害調査チーム
- ※都合により講演時間、講演者等変更になる場合がございます。
【参考図書】 講演は参考図書に準じた内容となります。事前に一読することを推奨いたします。
講師紹介
中川伸也
1978年北海道生まれ、「natures.」代表。 日本山岳ガイド協会(登山ガイドⅡ、スキーガイドⅡ)、雪氷災害調査チーム。 14歳でスノーボードと出会いハーフパイプ競技に没頭し、プロ資格を取得するも競技から離れ、バックカントリーの世界に魅了される。「CAR DANCHI」シリーズなどDVD作品に出演多数。スノーボーダー、スキーヤーが楽しく安全に雪山を滑走して欲しいとガイドの道を歩む。活動拠点は、大雪山国立公園がある東川町。
佐藤望
1971年、山形県生まれ。RadioBerry(栃木県)のアナウンサー兼プロデューサー。あだ名はビッグイアー(幼いころからトッポジージョに似ていると言われていた)。高校では山岳部に所属。高校総体、国体に出場している。雪国生まれのため、冬は雪が恋しくなる。趣味は登山、音楽、キャンプ、スキー、自転車、車、ゴルフ。座右の銘は「全力に悔いなし」。ラジオを通じ、リスナーと “いつも元気で楽しい友達”になれるよう日々全力を尽くしている。きょうの司会も那須雪崩事故で亡くなった高校生と先生のため、全力を尽くすつもりです。
宇都宮市在住。
勝島隆史
1981年富山県生まれのテレマークスキーヤー。(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所主任研究員、博士(工学)、(公社)日本雪氷学会理事、雪崩分科会幹事。積雪現象および樹木の着雪現象の解明とモデリング、全層雪崩における積雪と樹木の相互作用についての研究を主に進める。日本雪氷学会が主催する「積雪観測&雪結晶撮影講習会」や「雪崩対策の基礎技術研修会」の講師を務めている。また、小学校での雪氷観測による雪崩災害の防災教育を実践するなど、市民と科学者との対話や協同を通じた自然現象の理解とリスクコミュニケーションを模索している。
塚原聡
1969年 北海道生まれ。日本山岳ガイド協会所属、北海道山岳ガイド協会理事、雪氷災害調査チームガイド部門代表。1998年 札幌の山岳ガイド会社ノマドにてガイド活動をスタート。バックカントリー黎明期より北海道の山々を開拓し、年間100日以上を雪山で過ごす。2006年赤井川村に拠点を移し、北海道バックカントリーガイズ代表として、ガイド業務のほかスキーガイド検定員、雪崩や雪山でのリスクに関する啓蒙活動も行なっている。
増淵篤史
那須山岳救助隊、南東北雪崩研究会
小林尚礼
1969年、千葉県生まれ。京都大学大学院環境工学修了、京大学士山岳会理事。京大で山岳部に在籍し、日本各地の山に通った。1991年1月、中国雲南省の梅里雪山(6,740m)で京大学士山岳会と中国登山協会による合同隊の17人が、第3キャンプで就寝中に雪崩に襲われ全員が死亡した。仲間を失った小林は1998年、会社を辞めて写真家となり、遺体捜索のために麓の村に通い始めた。25年間に及んだ遺体捜索を通して住民との友情を育み、「聖なる山」を信仰する住民の心を知った。2023年までに収容した遺体は16人。まだひとり
遺体を山に残しているが、収容を終えることにしたという。
著書:「梅里雪山十七人の友を探して」(山と溪谷社)
浅井道子
1965年山梨県生まれ。言語聴覚士、公認心理師として医療、教育、福祉に携わり、子どもたちを支援している。幼いころから山に親しみ、高校では山岳部マネージャー。大阪府出身で言語聴覚士の慎二さんと山梨県の病院で知り合い、結婚。結婚を機に栃木県へ転居した。1999年に譲さんが誕生。高校、大学と山岳部に所属していた慎二さんの影響を受け、6歳から登山を始め、小、中とバスケットボール部と駅伝部に所属。大田原高校に入学すると迷わず山岳部に入部した。雪崩は一瞬にして譲さんのすべてをゼロにした。道子さんは譲さんの影を追い求め、生徒たちと山を登り始めた。禁錮2年の実刑判決(控訴中)を受けた山岳部の顧問教諭が同行していれば、那須雪崩事故を防げた
のではないか。いつか顧問教諭、生徒らと山を登りたい
石原陽一
1972年栃木県生まれ、宇都宮市消防局消防吏員。国際緊急援助隊(JDR)救助チーム登録隊員。消防大学校で高度・特別高度救助コース、航空隊長コースを修了。緊急消防援助隊関東ブロック合同訓練実行委員会事務局へ派遣を経て宇都宮市消防局高度救助隊長、2022年に栃木県消防防災航空隊長に着任。今年7月からフジテレビ系列全国放送の連続ドラマ「マウンテンドクター」の山岳救助とエアレスキューを監修。このドラマでは山は美しく素晴らしいところだが、危険も多く潜んでいることを訴えている。山を愛する人たち、軽装で安易に登山する人たちに、登山の魅力と恐ろしさは表裏一体であり、命の尊さを広く訴え、山岳事故防止のため撮影に協力した。
阿部幹雄
1953年愛媛県生まれ。雪崩事故防止研究会代表、雪氷災害調査チーム前代表、北大山とスキーの会、イトウの会、オビラメの会会員。中国高峰の遭難で生き残り、長く遺体の捜索収容活動を行ってきた。第49、50、51次南極地域観測隊セール・ロンダーネ山地地学調査隊フィールドアシスタント。南極野外食(フリーズドライ製法)を開発。南極野外食は宇宙食となり、多くの日本人宇宙飛行士に供給した。今年新たに5品目が「宇宙日本食」としてJAXAの認証を取得。
飯郷雅之
宇都宮大学教授
高梨和幸
1973年栃木県生まれ。1999年から栃木県の県立高校に勤務し、2019年に大田原高校に赴任し、山岳部の正顧問を務める。現在、教職26年目。那須岳の植生観察や趣味で登山に触れてきたが、本格的な山岳部の指導は現任校が初めて。校内ではコンピュータや情報通信ネットワークなどの活用を図るICT教育を推進。山岳部の活動でもICT機器を積極的に活用し、安全な登山を目指している。
「雪がなくても雪崩サーチ&レスキューAvaSAR 講習会」@代々木
12月5・6・7・8日の4日連続で開催します