第6回 講演会「雪崩から身を守るために」 in 宇都宮《事前登録制》
盛況のうちに終了しました.
第6回 講演会「雪崩から身を守るために」in 宇都宮
【日 時】 2023年11月25日(土) 09時30分 開場 10:00〜18:15
【会 場】 宇都宮大学 峰キャンパス 峰ヶ丘講堂
栃木県宇都宮市峰町350
【定 員】 200名
【共 催】宇都宮大学農学部応用生命化学科生物有機化学研究室・南東北雪崩研究会・雪崩事故防止研究会
【後 援】公益社団法人日本山岳会・公益社団法人東京都山岳連盟・公益社団法人日本山岳ガイド協会・株式会社山と溪谷社・株式会社エフエム栃木
【お車でお越しの方へ】
宇都宮大学 峰キャンパスへは以下の方法で入構してください。
・入構できるのは午前8時以降です。
・正門の受付で入構手続きを行ってください。
・入構目的は講演会「雪崩から身を守るために」の参加としてください。
・指定の駐車場所に駐車してください。
【協 賛】 ・株式会社ミウラ・ドルフィンズ ・株式会社秀岳荘 ・株式会社ゴールドウイン THE NORTH FACE ・パタゴニア日本支社 ・アメアスポーツジャパン株式会社 ARC’TERYX ・株式会社アスティー ・イワタニプリムス株式会社 ・株式会社エヴァーグリーン・アウトドアーセンター ・株式会社キャラバン ・株式会社K2ジャパン ・日本山岳救助機構合同会社 ・FIELD EARTH ・株式会社finetrack ・株式会社マジックマウンテン ・マムート・スポーツグループジャパン株式会社 ・株式会社モチヅキ ・ミレー・マウンテン・グループジャパン ・株式会社エイアンドエフ ・有限会社玉家プロダクツ ・株式会社北海道気象技術センター ・株式会社フルマークス ・株式会社スプートニク ・HEAD Japan ・味の素 (順不同)
【プログラム】
司会:佐藤望(エフエム栃木)
10:00~10:05 開会挨拶 開会挨拶 飯郷雅之(宇都宮大学農学部)
10:05~11:05 「雪と雪崩の科学」(参考図書)
勝島隆史(国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所)
11:05~12:05 「雪崩のリスクマネジメント〜行動と装備~」(参考図書)
大西人史(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム、北海道立総合研究機構)
12:05〜13:00 《昼休み》
13:00~14:00 「雪崩事故の医学〜低体温症と凍傷〜」(参考図書)
及川欧(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム、旭川医科大学)
14:00~15:00 「雪崩の捜索と救助 サーチ&レスキュー (AvSAR)」(参考図書)
中川伸也(雪氷災害調査チーム、日本山岳ガイド協会、natures.)
15:00〜15:15 【休憩】
15:15~16:15 「山岳ガイドの行動学〜雪崩に遭わないために、そして雪崩から仲間を救うために〜」
塚原聡(雪氷災害調査チーム、日本山岳ガイド協会、北海道バックカントリーガイズ)
16:15~16:35 「那須雪崩事故の真相〜銀嶺の破断」(参考図書)
「キリマジャロ挑戦の旅路〜亡き先輩と交わした約束」(動画)
阿部幹雄(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム)
16:35〜16:50 【休憩】
16:50〜17:20 「証言〜那須雪崩事故、3月27日に起きたこと」
内田志春(栃木県立大田原高等学校山岳部OB)
17:20〜17:50 「証言〜16歳の淳生(あつき)を雪崩で失って」
高瀬晶子(那須雪崩事故遺族)
17:50〜18:05 「証言〜アドバイザーとして大田原高校山岳部の山行に同行」
植木孝(那須山岳救助隊、南東北雪崩研究会、雪崩事故防止研究会)
18:05〜18:15 閉会挨拶
増淵篤史 (那須山岳救助隊、南東北雪崩研究会) 阿部幹雄(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム)
18:15〜18:30 協賛企業の展示
- ※雪氷災害調査チーム:公益社団法人日本雪氷学会 北海道支部 雪氷災害調査チーム
- ※都合により講演時間、講演者等変更になる場合がございます。
【参考図書】 講演は参考図書に準じた内容となります。事前に一読することを推奨いたします。
講師紹介
中川伸也
1978年北海道生まれ、「natures.」代表。 日本山岳ガイド協会(登山ガイドⅡ、スキーガイドⅡ)、雪氷災害調査チーム。 14歳でスノーボードと出会いハーフパイプ競技に没頭し、プロ資格を取得するも競技から離れ、バックカントリーの世界に魅了される。「CAR DANCHI」シリーズなどDVD作品に出演多数。スノーボーダー、スキーヤーが楽しく安全に雪山を滑走して欲しいとガイドの道を歩む。活動拠点は、大雪山国立公園がある東川町。
佐藤望
1971年、山形県生まれ。RadioBerry(栃木県)のアナウンサー兼プロデューサー。あだ名はビッグイアー(幼いころからトッポジージョに似ていると言われていた)。高校では山岳部に所属。高校総体、国体に出場している。雪国生まれのため、冬は雪が恋しくなる。趣味は登山、音楽、キャンプ、スキー、自転車、車、ゴルフ。座右の銘は「全力に悔いなし」。ラジオを通じ、リスナーと “いつも元気で楽しい友達”になれるよう日々全力を尽くしている。きょうの司会も那須雪崩事故で亡くなった高校生と先生のため、全力を尽くすつもりです。
宇都宮市在住。
内田志春
1999年、栃木県生まれ、大田原高等学校山岳部OB。高知大学大学院総合人間自然科学研究科理工学専攻地球環境防災学コース修士課程。JICA(国際協力機構)草の根協力事業「住民参加で行う低コスト型蛇籠じゃかご護岸の普及と河川防災活動支援事業」に参加し、ネパール国への支援を対象とした研究を行っている。大学ではfreeclimbing部に所属、第77回(栃木)、第78回(鹿児島)国民体育大会にスポーツクライミング高知県代表として出場した。大田原高校2年のとき、春山安全登山講習会に参加し、雪崩に巻き込まれ重傷を負った。私が当時の状況を話すことにより、どうすれば那須雪崩事故を防げたのかを考えるきっかけになって欲しいと願っている
勝島隆史
1981年富山県生まれのテレマークスキーヤー。(国研)森林研究・整備機構森林総合研究所主任研究員、博士(工学)、(公社)日本雪氷学会理事、雪崩分科会幹事。積雪現象および樹木の着雪現象の解明とモデリング、全層雪崩における積雪と樹木の相互作用についての研究を主に進める。日本雪氷学会が主催する「積雪観測&雪結晶撮影講習会」や「雪崩対策の基礎技術研修会」の講師を務めている。また、小学校での雪氷観測による雪崩災害の防災教育を実践するなど、市民と科学者との対話や協同を通じた自然現象の理解とリスクコミュニケーションを模索している。
及川欧
1963年青森県生まれ。雪崩事故防止研究会、公益社団法人日本雪氷学会北海道支部雪氷災害調査チーム。第56次南極地域観測隊(越冬隊)の医療担当。PUSHプロジェクトの心肺蘇生講習会を通して市民に命に関わる啓発活動をしている。
塚原聡
1969年 北海道生まれ。日本山岳ガイド協会所属、北海道山岳ガイド協会理事、雪氷災害調査チームガイド部門代表。1998年 札幌の山岳ガイド会社ノマドにてガイド活動をスタート。バックカントリー黎明期より北海道の山々を開拓し、年間100日以上を雪山で過ごす。2006年赤井川村に拠点を移し、北海道バックカントリーガイズ代表として、ガイド業務のほかスキーガイド検定員、雪崩や雪山でのリスクに関する啓蒙活動も行なっている。
大西人史
1964年北海道生まれ。(地独)北海道立総合研究機構研究員。三段山クラブ代表、雪崩事故防止研究会副代表、雪氷災害調査チーム。雪崩事故調査のほか講習会の講師や講演など、雪崩事故防止に関わる活動を行なっている。共著に「山岳雪崩大全」、「増補改訂版雪崩教本」。
植木孝
1964年栃木県生まれ。大学卒業後、栃県の中学校教員になり、2023年3月退職。JSPOコーチ2(アルパインクライミング)。全日本スキー連盟指導員。2007年から那須山岳救助隊、南東北雪崩研究会、雪崩事故防止研究会。栃木県山岳・スポーツクライミング連盟指導委員長として雪山、バックカントリースキー、雪崩、読図などの各種講習会を開催。2014年に那須山岳救助隊隊員になった。2017年3月に発生した那須雪崩事故の救助活動に参加している。雪崩事故防止研究会が主催するAvSAR講習会に2018年から3年連続で参加し、2021年に受講者たちと「南東北雪崩研究会」を発足させた。
阿部幹雄
1953年愛媛県生まれ。雪崩事故防止研究会代表、雪氷災害調査チーム前代表、北大山とスキーの会、イトウの会、オビラメの会会員。中国高峰の遭難で生き残り、長く遺体の捜索収容活動を行ってきた。第49、50、51次南極地域観測隊セール・ロンダーネ山地地学調査隊フィールドアシスタント。南極野外食(フリーズドライ製法)を開発。南極野外食は宇宙食となり、多くの日本人宇宙飛行士に供給した。今年新たに5品目が「宇宙日本食」としてJAXAの認証を取得。
高瀬晶子
1966年栃木県生まれ。高校教員だった高瀬昌二さんと結婚、二児の母となる。ソフトボール部顧問だった昌二さんは生徒の指導に情熱を注いでいたが、次男淳生(あつき)さんが11歳の誕生日を迎えた日に癌で亡くなった。3年間の闘病の末に父(46歳)が亡くなり、淳生さんは本来の姿を失っていった。14歳の時、淳生さんが計画し、四国の遍路道をいっしょに歩いた。そのころから元気を取り戻し始め、大田原高校に入学すると山岳部に入部。「すごく楽しい」と重いザックを背負い、自主トレをするようになった。だが、那須雪崩事故で亡くなった。「どうして淳生は死ななければならなかったのか。真実を知りたい」と願いつづけている。