第5回白馬講演会「雪崩から身を守るために」《事前登録制》
参加登録受付中
第5回白馬講演会「雪崩から身を守るために」
【日 時】 2024年12月09日(月) 14:00〜21:00
【会 場】 白馬村ウイング 21
長野県北安曇郡白馬村北城 2066
【定 員】500名
【事前登録状況】63名が登録済みです
【共 催】白馬村・小谷村・一般社団法人白馬村観光局・一般社団法人小谷村観光連盟・雪崩事故防止研究会
【後 援】公益社団法人日本山岳会・公益社団法人東京都山岳連盟・公益社団法人日本山岳ガイド協会(予定)・株式会社山と溪谷社・公益社団法人日本雪氷学会雪崩分科会・一般社団法人 HAKUBAVALLEY TOURISM
【申 込】
【プログラム】
司会:佐藤裕二
14:00〜14:05 開会挨拶
中村義明(小谷村村長)
14:05〜15:05 「降雪と気象」 (参考図書①)
中村一樹(雪氷災害調査チーム、国立研究開発法人防災科学技術研究所)
15:05〜15:25 「防災科研の白馬での気象観測と情報提供」
山口悟(雪氷災害調査チーム、国立研究開発法人防災科学技術研究所)
15:25〜15:35 《休憩》
15:35〜16:35 「雪崩の捜索と救助 Avalanche Search & Rescue (AvaSAR)」(参考図書①)
中川伸也(雪氷災害調査チーム、日本山岳ガイド協会、natuers.)
16:35〜17:35 「雪と雪崩の科学」 (参考図書①)
尾関俊浩(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム、北海道教育大学)
17:35〜17:45 《休憩》
17:45〜18:45 「スキーガイドの行動学 ~ガイド業25年とフリーライド白馬大会の安全管理~」
舎川朋弘(白馬山案内人組合、日本山岳ガイド協会、カラースポーツクラブ)
18:45〜19:45 「雪崩事故の医学〜低体温症と凍傷〜」 (参考図書①、④)
船木上総(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム、苫小牧東病院)
19:45〜19:55 《休憩》
19:55〜20:55
「那須雪崩事故の真相〜3教諭に実刑判決〜」 (参考図書③)
阿部幹雄(雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム)
「16歳の淳生(あつき)を雪崩で失って」
高瀬晶子(那須雪崩事故遺族)
20:55〜21:00 閉会挨拶
丸山俊郎(白馬村村長)
阿部幹雄(雪崩事故防止研究会代表)
- ※雪氷災害調査チーム:公益社団法人日本雪氷学会 北海道支部 雪氷災害調査チーム
- ※都合により講演時間、講演者等変更になる場合がございます。
【参考図書】 講演は参考図書に準じた内容となります。事前に一読することを推奨いたします。
講師紹介
阿部幹雄
1953年愛媛県生まれ。雪崩事故防止研究会代表、雪氷災害調査チーム前代表、北大山とスキーの会、イトウの会、オビラメの会会員。中国高峰の遭難で生き残り、長く遺体の捜索収容活動を行ってきた。第49、50、51次南極地域観測隊セール・ロンダーネ山地地学調査隊フィールドアシスタント。南極野外食(フリーズドライ製法)を開発。南極野外食は宇宙食となり、多くの日本人宇宙飛行士に供給した。今年新たに5品目が「宇宙日本食」としてJAXAの認証を取得。
山口悟
1971年茨城県生まれ。国立研究開発法人防災科学技術研究所上席研究員、北海道大学低温科学研究所卒 博士(地球環境科学)、2010年から日本雪氷学会雪崩分科会理事、雪氷災害調査チーム。2002年に防災科学技術研究所に入所以来、積雪の物性や雪崩の発生メカニズムなど雪氷災害に関する幅広い研究に従事。その成果は海外の雑誌に多数掲載されている。また研究内容が評価されて2010年、2023年に日本雪氷学会北信越支部から、また2012年、2024年に日本雪氷学会から、それぞれ学会賞が授与されている。近年は、科学的情報に基づくスキー場の雪崩安全管理に関する研究を地元自治体やスキー場(ニセコ、白馬、谷川岳、大山)と共創しながら実施している。
中村一樹
1968 年北海道生まれ。博士(環境科学)
国立研究開発法人防災科学技術研究所雪氷防災研究センター長。
公益社団法人日本雪氷学会雪崩分科会幹事長、同学会北海道支部雪氷災害調査チームに所属。
気象、雪氷災害の軽減に関わる研究や活動に携わる。
気象予報士。
著書:「山岳雪崩大全」(2015共著)、「雪崩教本」(2017共著)、「増補改訂版雪崩教本」(2022共著)すべて山と溪谷社、「ゆきゆきだいすき」(2022データ監修)ほか多数
尾関俊浩
1968年北海道生まれ。北海道教育大学教授。博士(理学)。北大基礎スキー部OB。2010~2014 (公社)日本雪氷学会雪崩分科会会長、2017年~同理事、同北海道支部雪氷災害調査チーム研究部門リーダー。第52次南極地域観測隊(夏隊)。雪氷物理学を専門とし、雪崩や着氷雪などの雪氷災害科学の研究を行なう。また、雪や氷を使った理科教材の研究にも取り組んでいる。共著に「山岳雪崩大全」、「増補改訂版雪崩教本」、「証言 雪崩遭難」(以上山と溪谷社)、「積雪観測ガイドブック」(日本雪氷学会)
船木上総
1956年東京生まれ、東京育ち。北海道大学医学部卒、博士(医学)、苫小牧東病院常務理事、副院長。専門は内科・循環器・リハビリテーション。同院では登山外来を設置、診療に当たっている。北大山スキー部に所属し、OBになった今に至るまで雪山を駆け巡っている。25才の時、モンブランでクレバスに27m転落。16時間氷河に閉じ込められ、体温28度の低体温症になったが、適切な救助と治療によって生還した。この体験から、雪崩において低体温症が起きる仕組みと現場での対策をテーマに啓発活動を続けている。雪崩事故におけるキーワードは気道確保、迅速かつ丁寧な救出、救出後の体温低下防止を信念としている。
雪崩事故防止研究会、雪氷災害調査チーム、日本登山学会国内認定医。著書に「凍る体」、「山岳雪崩大全」(共著)いずれも山と溪谷社。
高瀬晶子
1966年栃木県生まれ。高校教員だった高瀬昌二さんと結婚、二児の母となる。ソフトボール部顧問だった昌二さんは生徒の指導に情熱を注いでいたが、次男淳生(あつき)さんが11歳の誕生日を迎えた日に癌で亡くなった。3年間の闘病の末に父(46歳)が亡くなり、淳生さんは本来の姿を失っていった。14歳の時、淳生さんが計画し、四国の遍路道をいっしょに歩いた。そのころから元気を取り戻し始め、大田原高校に入学すると山岳部に入部。「すごく楽しい」と重いザックを背負い、自主トレをするようになった。だが、那須雪崩事故で亡くなった。「どうして淳生は死ななければならなかったのか。真実を知りたい」と願いつづけている。
舎川朋弘
1972年東京都生まれ、白馬村在住。日本山岳ガイド協会、白馬山案内人組合、白馬遭難防止対策協会、日本雪崩ネットワーク等に所属。1990年代初頭より厳冬期における山岳スキーシーンを切り拓いてきた。海外活動を経て、代名詞ともなる不帰峰含む白馬全域のフィールド開拓を達成した。バックカントリーツアーサービスでは国内草分けの「カラースポーツクラブ」代表。多くのスキーガイドを育て輩出し、今もなおパイオニアワークは続いている。
著書(共著):「いまから始める山スキー入門」(山と溪谷社)など
佐藤裕二
1955年北海道生まれ。スキー場運営会社である白馬観光開発㈱に勤務。栂池高原スキー場総支配人を10年間勤め、山岳遭難者救助に協力する。2016年より(一社)白馬村観光局事務局次長に就任し、FreeRide Hakuba大会開催と同時に白馬村で雪崩講習会開催の企画を担当していた。2024年春、(一社)白馬村観光局を定年退職。白馬村在住。
中川伸也
1978年北海道生まれ、「natures.」代表。 日本山岳ガイド協会(登山ガイドⅡ、スキーガイドⅡ)、雪氷災害調査チーム。 14歳でスノーボードと出会いハーフパイプ競技に没頭し、プロ資格を取得するも競技から離れ、バックカントリーの世界に魅了される。「CAR DANCHI」シリーズなどDVD作品に出演多数。スノーボーダー、スキーヤーが楽しく安全に雪山を滑走して欲しいとガイドの道を歩む。活動拠点は、大雪山国立公園がある東川町。