谷川岳ロープエイベースプラザで雪崩サーチ＆レスキュー講習会basicを開催

2021.03.09

北海道大学山スキー部、山岳部、雪崩で死んだ部員は22名

3/7 谷川岳ロープエイベースプラザで雪崩サーチ＆レスキュー講習会basicを開催した。
なぜ、私が雪講習会を行うのか。自分の命を、仲間の命を、そして誰かの命を雪崩から守り、救いたいと思うからだ。
　北海道大学山スキー部（正式名称スキー部）は今シーズンで創部109年になる。創部15年後に山岳部が独立した。山スキー部と山岳部、めざしたのは初登頂や初滑降、パイオニア、探検だった。雪崩で死んだ部員は22名に及ぶ。一度に８名、６名、5名と雪崩は多数の仲間を奪っていく。私たちは、仲間を失う哀しみをさんざん味わってきた。ご家族が味わう哀しみと苦悩も計り知れない。私たちの責任であり使命は、雪崩事故防止となった。部員をひとりも雪崩事故で死なせてはならないのだ。
　雪崩事故防止研究を設立した１９９１年冬から、北大山スキー部と山岳部は部員ひとりひとりが雪崩トランシーバー、プローブ、シャベルを携行して冬山へ行く。雪崩事故を起こしているけれど、ひとりも死なせていない。雪崩教育の成果だと思う。
　雪崩事故が起きたときに備えた捜索救助法。そして、雪崩事故を起こさないための雪崩と雪の科学。私たちが研究してきたことを多くの人に伝えたい。